
知られざる中国王朝墓盗掘の歴史
中国盗墓史稿~未だ掘られざるの墓無し
出版社:せせらぎ出版
著 者:岡島政美(おかじままさみ)
ジャンル
社会・文化/歴史/中国史/文化史/アジア史
キーワード
盗墓/中国/歴史/文化/中国王朝
閲覧タイプ
フィックス〈文字・画像サイズ固定〉|POD(プリント・オン・デマンド)
販売サイト
- アマゾン Kindle
- 楽天ブックス
- 紀伊國屋ウェブストア
- honto
- ソニーReaderStore
- Booklive!
- ヨドバシ.com 電子書籍ストア
- やまだ書店
- COCORO BOOKS
- コミックシーモア
- DMM電子書籍
- セブンネットショッピング
- どこでも読書
- music.jp
- BOOKSMART
- NEOWING
- ひかりTVブック
- 漫画全巻ドットコム
- mibon
販売サイト(POD版)
内容紹介
中国の長い歴史の中で、歴代の王朝は威信をかけて膨大な財宝で埋め尽くした墓を築いてきた。だがそれらの墓は、墓泥棒の絶好の餌食となり、王墓の大半があばかれ続けてきた。
著者がその中国盗墓史を調べるうちに、「そもそも『盗墓』という概念がおよそ日本人の想像を超えており、その動機や目的に至っては、もはや『文化』と称して十分差し支えないものであるとさえ思えた」という。(「あとがき」より)
その解明に情熱をかけた著者は、百数十回の訪中を重ね、あらかたの王朝古墓を歴訪、本書をまとめた。
〈目 次〉
- 表紙
- 目次
- はじめに
- 第1章 先秦両漢盗墓史
- 第1節 中国古代喪葬習俗と殷墟の破壊
- (一)中国古代喪葬習俗
- (二)殷墟の破壊と盗掘
- (三)厚葬の淵源
- 第2節 春秋戦国至秦末盗墓史
- (一)伍子胥、屍を鞭打って恥を雪ぐ
- (二)西楚覇王、始皇帝陵を焼く
- 【コラム1】墳丘
- 【コラム2】中山王墓-台榭建築
- 【コラム3】秦公1号大墓
- 第3節 前漢盗墓史
- (一)漢の諸侯王墓
- (一)の一 同姓諸侯王陵墓の発見と発掘-楚王陵墓群
- (一)の二 同姓諸侯王陵墓の発見と発掘-中山王墓
- 【コラム4】金縷玉衣
- (一)の三 同姓諸侯王陵墓の発見と発掘-魯王墓群
- (一)の四 同姓諸侯王陵墓の発見と発掘-長沙諸侯王墓
- (一)の五 異姓諸侯王陵墓の発見と発掘
- (二)『史記』貨殖列伝が伝える漢代盗墓事情-「民盗」
- (三)盗墓マニア広川王劉去
- (一)漢の諸侯王墓
- 第4節 前漢末至後漢盗墓史
- (一)赤眉軍、前漢皇陵をあばく
- 【コラム5】大葆台漢墓-黄腸題湊
- 第5節 後漢末至三国盗墓史
- (一)董卓、呂不を指嗾す
- (二)曹孟徳、盗墓専門チームを編成す
- (三)一代の姦雄薄葬を求む
- (三)の一 薄葬思想の変遷―『墨子』
- (三)の二 薄葬思想の変遷―呂不韋『呂氏春秋』
- (三)の三 薄葬思想の変遷―前漢文帝
- (三)の四 薄葬思想の変遷―王充『論衡』
- (三)の五 薄葬思想の変遷―魏(三国)
- 【コラム6-1】冥婚
- 【コラム6-1】冥婚〈続〉
- 第1節 中国古代喪葬習俗と殷墟の破壊
- 第2章 魏晋南北朝盗墓史
- 第1節 魏晋南北朝盗墓史
- (一)長沙王呉芮墓後日譚
- (二)鐘繇、韋誕の墓をあばいて蔡邕の書を盗む
- (三) 嵆康「広陵散」を伝授さる
- (四)盗掘の落とし子-「汲冢書」
- (五)劉表墓の香気数十里に達す
- (六)霸陵、杜陵、薄太后陵も例外たり得ず
- (七)斉桓公、安眠を得ず
- (八)魯粛、再降臨す
- (九)石虎、趙簡子墓をあばくも
- (十)東海王の女、復活す
- (十一)桓温とその女の墓をめぐる話
- (十二)簫綜の「父子鑑定」事件
- (十三)謝安墓、あばかれる
- (十四)王頒、陳覇先墓をあばいて父の敵を討つ
- (十五)南北朝盗墓余話
- 第1節 魏晋南北朝盗墓史
- 第3章 隋唐五代十国盗墓史
- 第1節 隋代盗墓史
- (一)隋文帝と独孤皇后
- (二)隋煬帝と簫皇后
- 第2節 唐代盗墓史
- (一)唐高祖薄葬を希望するも
- (二)初唐、盛唐盗墓史
- (三)中唐、晩唐盗墓史
- (四)唐末至五代十国移行期盗墓史
- (五)黄巣軍の置き土産?
- 第3節 五代十国盗墓史
- (一)温韜、唐十八陵をあばく
- 【コラム7】唐陵の玄宮
- (二)五代十国盗墓余話
- 第1節 隋代盗墓史
- 第4章 宋金元代盗墓史
- 第1節 北宋、金盗墓史
- (一)北宋盗墓余話
- (二)李朝孺、国神比干の墓をあばく
- (三)金軍、北宋皇陵をあばく
- (四)金の傀儡皇帝劉豫、「淘沙官」を置く
- (五)朱漆臉(ケロイドの朱)、趙匡胤永昌陵をあばく?
- 【コラム8】防盗装置-「自来石」と封門の方法
- 第2節 金、南宋盗墓史
- (一)金、南宋盗墓余話
- 第3節 元代盗墓史
- (一)楊璉真加、南宋皇陵をあばく
- (二)元代盗墓余話
- 第1節 北宋、金盗墓史
- 第5章 明清盗墓史
- 第1節 明代盗墓史
- (一)顕陵に忍び寄る影-宦官陳奉
- 【コラム9】明の殉葬制度
- (二)李自成反乱軍、鳳陽皇陵を焼く
- (三)李自成反乱軍、顕陵に襲来す
- (四)明藩王墓-遼簡王墓と梁荘王墓の明暗
- (五)張献忠、楊嗣昌墓をあばいて恨みを晴らす
- (六)李自成反乱軍、明十三陵を焼く
- (七)明代盗墓余話
- 第2節 清代盗墓史
- (一)乾隆帝、明永陵の楠木大柱をすり替える?
- 第1節 明代盗墓史
- 第6章 民国盗墓史
- (一)昭陵六駿流出始末
- (二)西府盗掘事件-民国の「曹操」党玉琨
- (三)東陵大盗-孫殿英、乾隆帝裕陵と西太后定東陵をあばく
- (三)の一 慈禧皇太后定東陵盗掘事件
- (三)の二 乾隆帝裕陵盗掘事件
- (三)の三 東陵大盗、露見す
- (三)の四 東陵大盗軍事特別法廷
- (三)の五 慈禧皇太后定東陵随葬品目録
- (三)の六 乾隆帝裕陵随葬品目録
- (三)の七 孫殿英、生涯の痛快事を語り尽くす
- (三)の八 東陵の宝物の行方
- (四)悲劇の皇帝、安眠を得ず
- (四)の一 光緖帝の死にまつわる謎
- (四)の二 光緖帝崇陵の発掘
- (四)の三 「金井」の発見
- (五)瑾妃墓、あばかれる
- (六)李品仙、楚幽王陵をあばく
- (七)万娘墳、あばかれる
- (八)民国盗墓余話
- (八)の一 第2次東陵大盗
- (八)の二 第3次東陵大盗
- (九)「魂兮帰来」汪兆銘墓爆破事件
- 第7章 現代盗墓史
- 第1節 80年代―「金持ちになるには墓をあばくに如かず」
- (一)墓泥棒による村おこし
- (二)山西侯馬市「侯百万」、「郭千万」2大盗掘グループ事件
- 第2節 90年代-盗墓、猖獗す
- (一)唐燕德妃墓壁画盗掘事件
- (二)甘粛大堡子山盗墓狂想曲
- (三)北周武帝孝陵、あばかれる
- (四)郭家崗1号墓の千年古屍遺棄される
- (五)唐荘陵石翁仲頭部切断事件
- (六)唐中宗定陵公主墓三彩盗難事件
- (七)邯鄲趙王陵2号墓盗掘事件
- (八)楚王山漢墓盗掘事件
- (九)唐恭陵の「娘娘墳墓」盗掘される
- 第3節 21世紀-盗墓狂想曲鳴り止まず
- 【コラム10】現代化盗墓団
- (一)漢文帝霸陵陪葬坑連続盗掘事件
- (二)薊県古墓盗掘事件
- (三)洛陽警察、盗墓賊に屈す
- (四)唐武恵妃の石槨、故郷へ帰る
- (五)湖南最大盗墓事件
- (五)の一 事件の概要
- (五)の二 裁判
- (五)の三 湖南最大盗墓事件と刑法改正
- (六)湖北随州盗掘大事件
- (七)新中国成立以来最大の盗掘事件解決す
- 第4節 第4次盗墓狂潮期-現代
- (一)データが語る現代盗墓事情
- (二)「そこに墓があるから掘る」-永遠になくならない盗墓
- 第1節 80年代―「金持ちになるには墓をあばくに如かず」
- おわりに
- 参考文献
- 著者紹介
- 奥付
著者紹介
岡島 政美(おかじま まさみ)
1950年(昭和25年)、徳島生まれ。
商社勤務のかたわら、90年代より訪中百数十回、あらかたの古墓を歴訪。
退職後、あらためて関西大学アジア文化専修で学ぶ。
趣味は読書と中国考古学、なかんずく陵墓遺跡関連の書籍収集。