馬祖語録の訓注口語訳の定本
馬祖の語録
出版社:禅文化研究所
著 者:入矢 義高(いりや よしたか)
ジャンル
伝記・人物伝/哲学・思想/宗教
キーワード
禅/宗教/語録/思想
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内容紹介
馬祖道一は湖南の石頭希遷と共に禅界の双璧と称され、その「平常心是道」「即心是仏」の禅風は、百丈、黄檗、そして臨済に継承され、後世の禅者に多大な影響を与えた。しかし馬祖の語録は、彼の禅思想史上に残した偉大な足跡から見れば、他の禅僧ほどには研究がなされているとはいいがたく、また宗門においてもあまり読まれることがなかった。本書は、この未踏ともいえる「馬祖の語録」の研究に多年にわたる労を続けてきた、斯界の権威である入矢義高教授を中心とした、禅文化研究所中国禅録研究班の研究成果の大成である。研究者・禅宗僧侶必読の書であり、「馬祖語録」の底本ともいえる決定版である。内容:原文、読み下し、口語訳、注釈、解説。初版昭和59年6月30日の本書は長らく絶版品切となっていたが、このたび、電子書籍として復刻した。
〈目 次〉
- 序
- 凡例
- 江西馬祖道一禅師語録
- 〔一〕出生・出家
- 〔二〕南岳懐譲との出会い
- 〔三〕般若多羅の予言
- 〔四〕心印を受ける
- 〔五〕鍾陵開元寺に出世
- 〔六〕懐譲、僧を遣って馬祖を試す
- 〔七〕遷化
- 〔八〕示衆
- (一)達磨の一心の法
- (二)三界唯心
- (三)見色見心
- 〔九〕道についての問答
- (一)修道について
- (二)達道の見解について
- 〔十〕示衆
- (一)平常必是れ道
- (二)一切法みな心に由来す
- (三)一切法はみな仏法
- (四)法身
- (五)有為と無為
- (六)心生滅義と心真如義
- (七)迷と悟
- (八)無生法忍
- (九)如来清浄禅
- (十)道をまっとうに見て取れ
- 〔一一〕馬祖と三人の弟子の月見
- 〔一二〕馬祖と南泉の「桶」
- 〔一三〕馬祖と百丈の命のない所
- 〔一四〕大珠の参問
- 〔一五〕馬祖と法会の三人で相談してはならんこと
- 〔一六〕惟建の坐禅
- 〔一七〕石鞏慧蔵
- (一)鹿の仕止め方
- (二)真の牛飼い
- 〔一八〕馬祖と二人の弟子の頭の白黒
- 〔一九〕馬祖と麻谷の「急だ」
- 〔二十〕梅の実は熟した(一)
- 〔二一〕扮州無業の参問
- 〔二二〕鄧隠峰の「石頭路滑」
- 〔二三〕鄧隠峰の覚悟
- 〔二四〕石臼の参問―情然の一句―
- 〔二五〕亮座主の参問―虚空の説法(一)―
- 〔二六〕水老の参問―馬祖の一蹴り―
- 〔二七〕寵居士の参問
- (一)一切の存在と関わらぬ者
- (二)不昧本来人
- (三)筋骨なき水
- 〔二八〕即心即仏は子供を泣きやますためのもの
- 〔二九〕西来意―即今のお前自身の問題―
- 〔三〇〕道に合すとは
- 〔三一〕西来意
- 〔三二〕耽源の円相
- 〔三三〕一本は長く、三本は短い
- 〔三四〕径山、馬祖に乗せられる
- 〔三五〕講僧との問答―不出不入の法―
- 〔三六〕酒肉は是か不是か
- 〔三七〕薬山、石頭・馬祖に参ず
- 〔三八〕丹震和尚、天然のいわれ(一)
- 〔三九〕慧朗の仏知見
- 〔四〇〕東湖の水
- 補遺
- 〔四一〕鬼神の使い
- 〔四二〕辟支仏僧の神通
- 〔四二〕菩薩人の境界
- 〔四四〕西川の黄三郎の自得
- 〔四五〕亮座主の参問―虚空の説法(二)―
- 〔四六〕汾州和尚の大悟
- 〔四七〕梅の実は熟した(二)
- 〔四八〕丹霞和尚、天然のいわれ(二)
- 〔四九〕五洩和尚、出家の因縁
- 〔五〇〕五洩和尚、大悟の機縁
- 〔五一〕百丈の幕引き
- 〔五二〕百丈の払子
- 〔五三〕百丈の大悟
- 〔五四〕馬祖の胡餅
- 〔五五〕百丈の大黙
- 〔五六〕逢著できない人
- 〔五七〕道得
- 〔五八〕西堂、慧忠国師に使いす
- 〔五九〕西堂、径山に使いす
- 〔六〇〕伏牛、慧忠国師に使いす
- 〔六一〕勿量大の薪
- 〔六二〕仏は展手、道は握拳
- 〔六三〕馬祖の一接
- 〔六四〕馬祖の一円相
- 〔六五〕定慶のはかり
- 〔六六〕還郷
- 〔六七〕出家前の心と出家後の心
- 〔六八〕示衆
- (一) 達磨の一心の法と梼伽経
- (二)三界唯心
- (三)見色見心
- 〔六九〕心について
- 〔七〇〕迷人の喰え
- 〔七一〕遷化
- 付録
- 洪州開元寺石門道一禅師塔碑銘井序
- 『馬祖の語録』をめぐって
- 索引
- 唐代禅者生卒表